後期高齢者の母に買ってきた「ダイソーの毛糸deリリアンニット帽」
ダイソーの手芸コーナーで「毛糸deリリアンニット帽」なる商品を発見。かつて機械編みのプロだった母の手遊びになるのではと買ってみた。
独身時代の母は毛糸店が受注した個人客の毛糸服を編んだり、大量生産のカーディガンなどを請け負ったりしていたらしい。
母は老後の編み物三昧を楽しみにしていたけれど、60代半ばに体調を崩し腕を大きく動かす機械編みを諦めた。愛着のあるシルバー編み機を手放し、カセ玉にしてストックしていた大量の毛糸も大方処分したが、思い入れのある糸だけは今でも段ボール箱に大事に取ってある。
数年前までは時折棒編みを楽しんでいたけれど、今は棒を保持するのが困難になった。
リリアンなら卓面に置いて作業できるかも
と思って「毛糸deリリアンニット帽」を買ってきたのだが、「一回編んでみて」と言われて何故か私が編むことになったのだ。
さっそく台紙裏の図入り解説に従って編み始めた。
先に針を引っ掛けてから
手順だと、「新しく糸をピンにかけ、2段になった下段の糸に針を引っ掛けてピンから外す」なんだけど、ピンをかけるとき上の糸を避けるのがめんどくさいので、先に糸に針を引っ掛けることにした。この方が私的にやりやすいのだ。
帽子の頂点の「穴」と「糸始末」が謎
それ以外は全て説明書き通りに進め、帽子の頂点を引き絞るところまでこぎつけて、ここで問題が。
引き絞った後に小指が通るほどの「穴」が出現。そして台紙裏の説明書きには「糸始末」という謎の言葉が・・・。
そして、母に泣きつく
編み物の「糸始末」ってどうやるのか、言葉で説明されても???。最終的に母に毛糸針(母の道具箱に残っていた)を手渡し、まず母がチクチク、そのあと自分も作業して、表にひっくり返したらいい感じに閉じていた。
そういえば、中学の家庭科でニットベストを編んだとき、Vネックの難しいところを母に丸投げしたことがあった。指導と違う編み方だったので先生にやり方を尋ねられ、「母からの手取り足取りでやっただけなので説明できませ〜ん」とかなんとか誤魔化したことを思い出した。
母のナイトキャップになりました
完成したのが下画像の帽子。見た目よりも柔らかな仕上がりだ。同じ作業を反復するのは思いのほか心地よい時間で、癖になりそうである。
母がリリアン編みを始めるかはわからないけれど、今回久しぶりに毛糸に触れて楽しそうではある。合作で完成したこの帽子は母のナイトキャップになった。